SSブログ

その昔、松山市駅へ行ってきました。 [旅行・観光・鉄道・バス]

松山市駅と聞いてピーンと来る人は案外少ないかもしれませんね。本来ならば松山市の玄関駅はJR四国の松山駅になるのですが、大阪から松山に行くには飛行機か船がメインになります。残念ながら鉄道の方は移動に時間がかかるので大阪からは利用しにくいのが現状だと思います。
松山市駅は、伊予鉄道の大ターミナル駅です。すべての路線がここに終結しており、銀天街と呼ばれる商店街に接しており、駅ビルには百貨店も入っています。 小さな地下街もあります。
もちろん松山市駅からは路面電車で道後温泉に行くこともできます。

残念ながら松山へ行く時は常に仕事、遊びで行ったことは一度もありません。ですから未だに松山城を見学したことはありません。その代わりと言ってなんですがオフの時間は道後温泉に何度も行きました。

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 文庫

NHKで変則的に放送されているドラマ、司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」の主人公達の故郷がここ伊予松山です。
俳人正岡子規、そしてその親友(子規は剛友と読んでいた)の秋山真之、そして真之の兄秋山好古が生まれ育った町です。余談になりますがNHKで放送されているドラマの方は、原作の一部を変更してお送りしていますとのことで批判を受けていますが、ドラマを見ていると「なるほど」と思い当たる部分があることも事実です。確かにこの作品は戦争を扱いますが戦争が主題ではありません。危機に瀕した時、人はどのように対処するかが問題ってあって、たまたま真之たちが迎えた危機が日露戦争だったというだけのことです。そんなこともあってか坂の上の雲は会社を経営する人たちに絶大な人気があります。もし自分の経営する会社に危機が訪れた時、その危機をどうやって解決していくかの手本になると思って読んでいるのかもしれません。個人的には、真之よりも兄の好古の方に興味があります。
お酒を飲んで夜遅く大街道を歩いていると、その昔、子規や真之そして好古や夏目漱石も歩いた同じ道を今こうして自分が歩いていると彼らとひとつになれたような気がしました。

漱石ではありませんが温泉好きの私は松山に泊まるとよく道後温泉に行きました。市内のビジネスホテルに宿をとるため道後温泉へは伊予鉄の路面電車行くことになります。
道後温泉には漱石が通った木造の本館と鉄筋コンクリート製の新館の2ヶ所銭湯と同じ感覚で入浴できる施設があります。話によると新館の方は一度建て直したそうです。温泉が原因で以前の鉄筋コンクリート製の建物の劣化が早かったそうです。それに対して漱石が通った木造の本館は何十年と時間が経過していますが痛みの方はそんなにないそうです。

これから朝風呂に道後温泉に行った時の話を・・・。
道後温泉本館は朝6時に扉を開きます。その時開門の合図に太鼓を打ち鳴らすと聞いていたので見学がてらに行ってみることにしました。見に行くのはいいのですがひとつだけ問題があります。それは午前5時代には伊予鉄の路面電車はまだ走っておらず道後温泉までは歩いていくしか方法がないということです。私が泊まっていたホテルは市役所近くにあります。そこから道後まで約3キロ近くの道のりを歩かなくてはいけません。時間にしておよそ40分はかかる距離です。電車道をお城のお堀に沿って歩いていきます。県庁の前を通り過ぎ、大街道の交差点を商店街とは反対側の左に曲がります。電車道に沿って歩くよりもこの方がわずかですが距離が短くなります。ロープウエイ乗り場の前を通りまた電車道に出ると後は電車道沿って道後温泉で歩くだけです。
道後温泉本館に着いたのは午前6時数分前でした。入り口周辺には大勢の浴衣姿の観光客たちが開門を待っていました。
6時になり太鼓の鳴る音があたりに響き渡ると待っていた人々は一斉に中へと入っていきました。あまりの人の多さで入り口付近は大混雑状態になってしまいました。それを見ていた私は、混雑がなくなるまで入館を待つことにしました。本館に通じる商店街の土産物屋は店を開けているので混雑が緩和するまで買う気はないけど土産物など見て時間を潰すことにしました。
15分もすると混雑も収まり簡単に中に入ることができました。
御存知の方も多いと思いますが道後温泉本館では、入浴料金が何段階に分かれています。一番安い料金は温泉に入るだけ、その上の料金は、2階の広間で湯上りにお茶とお菓子の接待を受けることができます。この時私は多分一番安い料金で入館したと思います。
お風呂上りにはやっぱり喉を潤わせないといけません。商店街の狭い路地に入ると酒屋あり店の前には自販機が置いてあります。私は自販機でビールを買うと一気に飲み干しました。えっ、これから仕事なのに不謹慎と思われるかもしれませんがそのころには多分アルコールは体から抜けていることでしょう。
帰る頃には路面電車も動いており、道後温泉駅から松山市駅まで電車で帰りました。
初めにも書きましたが市駅下には小さいながらも地下街があります。その地下街に早朝から店を開けている「かめや」といううどん屋さんがあります。値段は安いのですがおだしは上品でとてもおいしいうどんを提供してくれます。麺類好きの私にとっては松山へ行くと「かめや」で最低1回でもうどんを食べないと松山に行った気がしないと思うくらいです。
朝食代わりのうどんを食べてホテルに戻ってもまだ午前8時前。この頃になると風呂上がりのビールのアルコールは消え去り、30分ほど休憩してからいざ出陣というだんどりになるわけです。そしてロビーで同僚らと顔を合わせるころには普通の会社員姿に戻っている私がそこにあるわけです。同僚の中で朝からこんなことしているのは私一人かなと思っていると、後日私と同じことをしている同僚がいる話を聞いて心の中でおもわず「よかった」と思う私がそこにいました。

正直言って松山へはもう一度行ってみたい気がします。
仕事ではなく観光で。
子規堂も行ってみたい。復元された秋山家にも行ってみたい。そして道後で温泉に入ってまた「かめや」のうどんも食べたい。
いつか現実となって行ける日を期待して。

最後に余談ながら
「松山でパチンコをすると勝確率が高い?」
これは依然務めていた会社での都市伝説でした。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。