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なんば発五条行快速急行? [旅行・観光・鉄道・バス]

 初めにお断りしておきますが、実際にはなんば発五条行というダイヤ設定はありません。

前回はJR奈良線全線複線化について書きましたが、今回のその続きみたいな内容になっています。

五條市(JRの駅名は五条駅、市の正式名称は五條市になります。)は、奈良県の一番西に位置し、和歌山県橋本市と接しています。吉野川の沿岸にあり、昔から京都から和歌山に通じる宿場町として栄えてきました。今でも昔の街並みが残っており、散策するにはいいところです。十津川温泉方面の道も五條市から始まります。
平成に入り周辺の自治体と合併して市域が大きくなりました。
今年の台風12号の影響により、市の南部が大きな被害を受けたことは記憶に新しいところです。

余談ですが、吉野川は奈良県での名前です。和歌山県に入ると吉野川から紀ノ川に名前が変わります。一つの川が上流と下流で河川名が変わる不思議な川でもあります。

現在はどうか知りませんが、その昔五條市で選挙が行われると、候補者たちは公約の中に次のような公約を盛り込んでいました。

「南海電車を五条駅まで乗り入れさせます。」

もっとも地元だけの話で終わってしまうようで、堺市に住んでいる私はネット上でその話を見つけるまで知りませんでした。つまり近畿のマスコミの話題にもならなっかたというのが本当なのでしょう。
調べてみるとかなり以前から話があったようです。でも現在でも実現できていないということは兵庫県と比べるといかに奈良県に政治力がないかわかるような気がします。少しだけ奈良県を弁護するとしたらJR奈良線は、奈良線と言いながら大半は京都府側に路線があり、JR和歌山線も橋本・五条條間の半分は和歌山県側にあります。前にも書きましたが、本当に実現する気があるのならばやはり京都府や和歌山県の協力を得ない限り難しいのかもしれません。ある意味、政治家の器量が試される案件なのかもしれません。 

なんば・五条間は、南海電車難波・橋本間44㌔670円、JR和歌山線橋本・五条間9.7㌔200円、計53.7㌔870円ですが、全線JR西日本を利用すると天王寺・五条間は、JR大和路線(関西本線)・和歌山線経由で57.5㌔1110円かかります。距離は、わずか3.8㌔差ですが、運賃は240円差になります。ただし乗車時間は両方ともそんなに変わりません。余計な話ですが南海電車を使って新今宮経由で天王寺に出ると990円でまだ110円お得に五条まで行くことができます。

さて、ここからは鉄チャンとして色々と考えてみました。
第1に、橋本駅で南海高野線とJR和歌山線を結ぶ渡り線の敷設が必要となります。その昔、まだ南海電鉄も貨物輸送をしていた頃は、橋本駅で、当時の国鉄に貨車の引き渡しをするための渡り線がありましたが現在は撤去されていてその痕跡のみが残っています。
第2に、JR西日本、南海どちらのホームを使うか。これは単純に言って南海側のホームを使うのがベストでしょう。
第3に、JR西日本、南海どちらの車両を使うか。これだけは答えが出ており南海側の車両使うことになります。確認したわけではありませんが、JR西日本側の車両が若干大きいのがその理由です。
第4に、橋本・五条間には、みっつの無人駅があります。ふたつは和歌山県側(下兵庫・隅田)にあり、ひとつは奈良県側(大和二見)にあります。簡単に言うとこの無人駅に電車を停車させるか否かが問題となります。和歌山県側の協力を仰ぐとするとやはり停車させるのがベストということになりそうです。
しかしそうなると南海側の車両に問題が生じます。と言うのも橋本に到着する電車は、特急など一部を除いて6両編成か8両編成、それに対してラッシュ時の4両編成を除くとJR側はワンマン2両編成が通常のスタイルになります。南海電鉄の8両編成の電車がそのままJR和歌山線に乗り入れると無人駅での車掌の業務に差支えが出るのは目に見えています。
そこで考え付くのは、南海電鉄が保有しているズームカーの利用です。ズームカーの車長が約17㍍で4両編成と2両編成とがあり、組み合わせによってなんば・橋本間を6両ないし8両で運用しています。橋本・高野山極楽橋間は、4両編成までしか入線できなので橋本駅で補機の切り離し増結作業をしています。つまり橋本で切り離した車両をそのまま五条まで乗り入れさせればいいわけです。最長でも4両編成、しかも車長が短い分車掌の業務も少しは楽になるかもしれません。

鉄チャンとしてはやはり特急の乗り入れを考えたくなります。
南海高野線の特急には2種類あり、なんば・高野山極楽橋間を走る特急は「こうや」といい、なんば・橋本間を走る特急を「りんかん」と言います。前者の特急は観光用、後者の特急はビジネス用(通勤通学用)です。
車両は、17㍍ズームカータイプが4両編成が3本、20㍍4両編成が1本の計4本で特急運用されています。特に「りんかん」は通勤時間帯8両編成で運用されています。
五条駅は8両編成でも十分余裕をもって停まれるホーム長があります。特急ということで橋本・五条間はノンストップということにすると8両編成の特急を五条まで乗り入れることは可能だと思いますが多分JR西日本はそれを許さないような気がします。

 それより私が考えているのは、朝1往復、夕方1往復の特急設定です。
特急の愛称を「とつかわ(十津川)」にしたいと思います。初めにも書きましたが五條市は十津川温泉へ向かう玄関口にあたります。
大阪なんばから、特急「とつかわ」に乗り、五条駅で奈良交通バスに乗り換えて十津川温泉へと向かいます。
個人的願望として、これにより奈良交通八木新宮線の乗客数が増えてくれれば、沿線住民にとって大きな問題であるバスの減便の話が先送りになるのではないかと期待しています。

なんなら南海電鉄・JR西日本・奈良交通バス・十津川温泉の旅館・ホテルがタッグを組んで旅行プランを考えるのもいいかもしれません。
たとえば

特急「とつかわ」に乗って秘境十津川温泉へ行こう!一部屋2名様でお一人1万5千円から

なんてどうですか?
ポスターを作り、なんばや地下鉄、JR大阪駅や新大阪駅などに張り出してもらえれば行き行く人々の目に留まって、十津川温泉へ訪問する人の数が増えるかもしれません。そうなれば大変喜ばしい気がします。

最後に、奈良県の悪口を言うわけではありませんが、やはり奈良県の観光客数が下がっているのは、やはり奈良県庁の責任だと言っていいと思います。多分県庁職員たちは一生懸命やっているつもりかもしれませんが全く成果が上がっていないのが 現状です。
私は、長いこと大阪に住んでいますが、通勤途中で例えば十津川温泉や西ノ京など観光地を紹介するポスターを一度も見たことがありません。多分近鉄に乗る時ぐらいしか見ることはないかもしれません。もっとも近鉄は、伊勢志摩の宣伝が多いような気がします。

京都府と違いやはり奈良県は、マスコミへの露出度がどうしても低くなります。ある意味それが観光客の減少を生んでいるのかもしれません。平城遷都1300年祭の時は、多くの人が集まったと聞いています。この時のことを考えれば県庁職員が何をすべきか見えてくると思うのですがどうでしょうか。南海電鉄難波駅で十津川温泉を紹介するポスターが張られているのを見たい気がします。

台風12号で大きな被害を受けた紀伊山地ですが、かなり国道なども修理が進み、観光などに差し支えない状況まで戻っています。しかし残念ながら観光客数が以前のようにまだ元には戻っていないようです。はやく元のように戻れればいいなと祈るばかりです。

前回、JR奈良線全線複線化についてと今回南海高野線五条駅乗り入れについて長々と書きましたが、ひとりでも多くの人が奈良県を訪れることを期待して終わりたいと思います。
もっともこれを書いている私は、うまれてからずっと大阪府堺市に住んでいます。でも窓から見える金剛山の裏側は奈良県五條市になります。そして近くを通る国道310号線は、五条市まで通じる道路となっています。

下の図は五條市へ行く鉄道網を表しています。
奈良交通バス八木新宮線はその名の通り、近鉄八木駅から五条・十津川温泉を経由して和歌山県新宮市まで行くことができる日本で一番長い路線バスです。

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