手持ちの本から―「宮脇俊三著:昭和八年 渋谷駅」 [本]
3月15日、東急東横線渋谷駅が85年の歴史に幕を下ろしました。
そこで思い出したのがこの本です。
はじめは、新書版で出版されたのですが
著者曰く
「あまり売れなかった。」
そうです。
御本人としては、かなりの思い入れがあったようですが出版としては成功しなかったようです。
多分、初版だけ終わったような気がします。
私も持っていましたが、読み過ぎたためかバラバラになってしまい、買い直そうかと思っていた矢先に1995年単行本として改めて出版されました。
内容は、渋谷駅にまつわる著者の思い出が綴られており、ちょっとした自叙伝になっています。
単行本も、現在廃版になっているようで、文庫本があるのかアマゾンで調べてみましたがありませんでした。
渋谷周辺は、東急東横線渋谷駅の廃止により、これから先、大きく変わることが予想されます。亡くなられた著者も大きく変わっていく渋谷周辺にあの世から驚きながら眺めているかもしれません。
宮脇俊三著「昭和八年 渋谷駅」は渋谷駅周辺の昭和一桁から二桁に変わるころの歴史を垣間見させてくれる本となっています。
東急東横線渋谷駅の廃止を機にもう一度、文庫本として出版されることを期待したいと思います。
ちなみに表紙に使われた写真には地上時代の東急東横線渋谷駅と東急百貨店が写っています。
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