「ネバーエンディング・ストーリー」は現実のお話 最新天文学を聞いて [雑感]
たまたまテレビなどで宇宙についての番組等を観ますが、最近の観測等の成果に驚くばかりです。
ほんの数十年前までは、膨張続ける宇宙はそのまま膨張し続けるのか、それともある時期重力によって膨張が止まり収縮しはじめるのか、と言われていました。少なくとも私が学生の時は、そう教えられました。
ところが最近の観測の結果、膨張速度が加速度的に大きくなっているという事実がわかりました。この結果収縮する宇宙という仮説が否定されるという、ちょっとショッキングな事態になってしまいました。その代り新しく登場した仮説の一つが宇宙自体が引き裂かれ最後にはすべてのものが素粒子レベルまで分解されるという仮説です。
つまり宇宙は、このまま膨張し続けるのか、あるいは引き裂かれるかは謎の暗黒エネルギーの量によって決まると言われているようです。この暗黒エネルギーは反重力の性質をもっており、物質と物質を引き離す働きがあります。
宇宙が誕生した時には、ほとんどこの暗黒エネルギーは存在しなかったようですが、現在では宇宙全体の7割ほどを占めるようになったと考えられています。一時期、重力を持つ暗黒物質の存在について大きく取り上げられていましたが、今ではこの暗黒エネルギーの正体を掴むことが研究者たちの課題になっているようです。
しかし、この暗黒エネルギーはどこからやってきたのでしょうか。宇宙誕生の時代にはほとんどなかったことが観測の結果わかっています。この不思議なエネルギーの正体を人類の英知によってはたして解き明かすことができるのでしょうか。
「ネバーエンディング・ストーリー」のように本の中の世界が虚無によってバラバラに破壊されていくように、現実の世界も実はこの物語のように暗黒エネルギーによってバラバラに破壊されるかもしれません。しかし違うところは物語では本の世界は元に戻りますが、現実の世界は元に戻ることは二度とないというところだけです。
ネバーエンディング・ストーリー エクステンデッド版(初回限定生産) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: Blu-ray
コメント 0