モーリス・ラヴェルの音楽について [クラシック音楽]
モーリス・ラヴェルは(1875~1937)は、フランスを代表する作曲家のひとりです。
もう一人のフランスを代表する作曲家ドビュッシーと対にして語られることが多いですが、作風はかなりの違いがあるように私は思います。ドビュッシーはフランス印象派の作曲家といえると思いますが、ラヴェルが印象派の作曲家だとは思えないからです。
御本人も、メロディーを重視していると言っていましたからやはり印象派ではないと思います。
ラヴェルの作品数はそんなに多くはありません。
たとえばピアノための作品は、CD2枚でほぼ収まります。
このCDに収められている曲の中で、マ・メール・ロアのみ連弾です。
個人的には、水の戯れ、クープランの墓、ソナチネなどの曲が好きです。
ロジェの演奏はプーランクの演奏の時もそう思いましたが、楽譜の読みが深いというか、聞かしどころをうまく表現していると思います。たまにバックミュージックがてらにラヴェルなどを聞いていると、ふと聞き入っている自分を見つけることがあるからです。
管弦楽作品もCD4枚ほどで収まります。
ボレロやダフニスとクロエなど一部の作品を除くと圧倒的に編曲が多いのがラヴェルの特徴かもしれません。
上記のインパル指揮の4枚組CDの内3枚がラベルの作品で、最後の1枚は、「展覧会の絵」など他の作曲家の作品を管弦楽に編曲している作品が収められています。
管弦楽で好きな曲は、亡き王女のためのパヴァーヌ、クープランの墓、マ・メール・ロアなどが好きな曲です。
マ・メール・ロア、英語で言うとマザー・グースになります。つまりおとぎ話集です。
ラヴェル自身一生涯独身でしたが、大変な子供好きで友人の子供と遊ぶのがうれしかったようです。
マ・メール・ロアは、そのような環境でピアノ連弾用の5曲が作曲されました。はじめはオリジナルの通りに管弦楽用に編曲されましたがのちにバレイ用作品として拡張されています。
おとぎ話が題材になっているだけあって聞きやすい曲になっています。
それ以外の作品となると、ピアノ協奏曲、左手のためのピアノ協奏曲、弦楽四重奏、ソナタ、2曲のオペラ、声楽曲などがあります。
これは私個人の思いですが、どうもフランス音楽というと近代音楽かバロック音楽を思い浮かべてしまいます。それ以外の時代の作曲家も多くいたと思いますが不思議と印象がありません。
たまには違う時代のフランスの作曲家を探してみるのもいいかもしれませんね。
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