韓国のマンション火災についての雑感 [雑感]
1月10日、韓国で4人死亡、100人余りの人が重軽傷を負うというマンション火災が発生しました。
私も中古のマンションに住んでいるので、マンション火災と聞くと他人事のように思えなないので、あちこちのニュースを見て回りました。
しかし、結論から言って、日本ではありえないような火災だったようです。
まず、びっくりしたのが、他のマンションに延焼したということです。火元のマンションのほか、2棟のマンションに燃え移りました。
テレビニュースをよく見てみると外壁に何かシートが張ってありそれが燃えることによって延焼したようです。どうも可燃性のシートの疑いが濃いような気がします。
はっきりと確認したわけではないのですが、外壁の一部に木材を使っていた可能性もあるような気がします。
日本の法律では、スプリンクラーは11階以上のマンションには義務付けされていますが、今回出火元のマンション10階建だったので、日本の法律を当てはめるとスプリンクラーの設置義務はないマンションになります。(ただし、韓国の法律はどうなっているかわ知りません。)
次に非常階段が整備されていたかどうかです。日本の法律では、10階建マンションの場合、2以上の外部に避難することができる非常階段を設置しなくてはなりません。もし建物内に非常階段を設置する場合は、防火扉の設置が義務付けされています。
火災報知器の設置、消防設備の設置は言うまでもありません。
火元のマンションを見ると、出入口は1か所のみでそこで火災が発生したために避難できずに多くの負傷者を出すことになったようです。
現時点で、出火したマンションが、韓国の法律に違反するかどうかはわかりませんが、かなりの確率で違反しているような気がします。
もう一つ心配事があります。それは火災を起こしたマンションのコンクリートの厚さ(かぶりと言います。)が、規定以上あればいいのですが、ない場合中の鉄筋が火災の熱で強度を失っている可能性があります。鉄製の駐車場と思われる建物が飴のように曲がっていたので、火災時はかなりの高温だったと推測されるからです。
この先、専門家の診断によっては、危険回避のため取り壊しになる可能性もあるかもしれません。
もし取り壊しが決まれば、高いお金を出して買ったのにローンだけが残るということになるかもしれません。
初めにも書きましたが、今回のマンション火災は、あまり参考にはならないでしょう。もともとマンションの防火機能は意外と高く、例えばある部屋が火災を起こしてもお隣に延焼する確率がかなり低いからです。
もし、今回のマンション火災でマンション全体の外壁に可燃性のシートを貼っていなければ、出火元のマンションの火災だけで終わったような気がします。
しかし、韓国ではそのようなシートを貼ることが法律で認められているのでしょうか。
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