SSブログ

ヨハン・クリスチャン・バッハ(J.C.BACH)について [クラシック音楽]

少々、マニアックな話になってすみませんが、バッハという名を聞いて音楽室に飾ってある肖像画を思い出す人がいると思いますが、ここでいうバッハはその肖像画の人物の一番の末っ子で20番目に誕生した息子のことです。
父親のヨハン・セバスチャン・バッハ(J.S.BACH)は、「音楽の父」と呼ばれるほど有名な人ですが、18世紀当時では逆にクリスチャンの方が有名でした。バッハ一族の中で唯一国際的評価を受けていた人です。お父さんの方は生涯、オペラを作曲しませんでした。しかしクリスチャンはイタリアでオペラを作曲するとこれが大成功を収めました。この後ロンドンに移り住みます。
ロンドンに住んでいる時にモーツァルトの訪問を受けます。モーツァルト9歳、クリスチャン30歳の時でした。モーツァルトはクリスチャンの音楽から多大の影響を受けていきます。しかし現在でもそうですがモーツァルトがクリスチャンの音楽からどのような影響を受けて、その音楽を自分のものにしていったかという研究はあまり行われていないような気がします。モーツァルト自身、クリスチャンのことを死ぬまで尊敬していたことは明らかです。というのもクリスチャンが没したときモーツァルトは「音楽の世界の損失」と言って彼の死を惜しんだと伝えられていますし、追悼のためかクリスチャンのある序曲の主題を使ってピアノ協奏曲を作曲しているからです。
19世紀に入ると、お父さんのJ.S.BACHの評価が巨星のごとく大きくなりその反動でクリスチャンを正当に評価しなくなってしまう状況が生まれてしまいました。この状況は現在でもそんなに変わらないと思います。
現在、お父さんに関する著書の数は一人の人間が一生かかっても読みきれないほど膨大な量になっています。CDに関しても相当量のタイトルが発売されています。それに引き換えクリスチャンに関する著書はほんのわずかしかありません。CDに関しても同じです。
最近、コミックやテレビドラマなどでクラシック音楽を題材した物語が人気を博しているそうですが、多分クリスチャンの音楽が取り上げられることはないでしょうし、NHKのクラシック番組でもあまり扱ってもらえそうもありません。
2006年はモーツァルト生誕250年ということで色々と盛り上がっていましたが、そのモーツァルトに多大に影響を与えたヨハン・クリスチャン・バッハの音楽を聞く機会がありましたらぜひとも聞いてください。その美しさにびっくりすると思いますから(^^)



J.C. Bach: Sinfonias, Vol. 1

J.C. Bach: Sinfonias, Vol. 1

  • アーティスト: Johann Christian Bach, Hanspeter Gmur, Camerata Budapest
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 1995/05/23
  • メディア: CD


J.C. Bach: Sinfonias, Vol. 2 - Op. 6

J.C. Bach: Sinfonias, Vol. 2 - Op. 6

  • アーティスト: Johann Christian Bach, Hanspeter Gmur, Camerata Budapest
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 1995/03/21
  • メディア: CD

J.C. Bach: Berlin Harpsichord Concertos, Vol. 1

J.C. Bach: Berlin Harpsichord Concertos, Vol. 1

  • アーティスト: Johann Christian Bach, Hanover Band, Anthony Halstead
  • 出版社/メーカー: CPO
  • 発売日: 1997/05/13
  • メディア: CD


J.C. Bach: Berlin Harpsichord Concertos, Vol. 2

J.C. Bach: Berlin Harpsichord Concertos, Vol. 2

  • アーティスト: Johann Christian Bach, Hanover Band, Anthony Halstead
  • 出版社/メーカー: CPO
  • 発売日: 1997/08/05
  • メディア: CD


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

せんせえ

そうです。J.C.BACHはCARL STAMITZと並んで私の大好きな作曲家です。メロディの豊富な点ではモーツアルトと良い勝負ですし,もっと評価されるべきです。ほかにもコジエルフ,ヴァーゲンザイルなど,前古典派が大好きです。勿論モーツアルト,ハイドンも殆ど全ての曲を集めていますが。
by せんせえ (2007-10-15 16:12) 

kawatihanda

せんせいさん、コメントありがとうございます。
せんせいさんの仰るとおりもっとこの時代の作曲家たちを評価すべきだと思います。
私の好きな作曲家の一人、イタリアのガルッピのCDも日本で楽に手に入るようになってほしいと思います。ちなみにガルッピは2006年に生誕300年を迎えました。
by kawatihanda (2007-10-18 10:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

宝くじのおはなし天ザルの食べ方 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。