オイルマネー [出鱈目経済学]
最近中東情勢が緊迫しているのは報道の通りですが、そのおかげで原油の先物の値段が100ドルを超えようかと状態になっています。
しかしそれ以上に心配なのが、オイルマネーの流出です。
最近ではオイルマネーという言葉もあまりマスコミで取り上げられることは少なくなりましたが、金融業界ではまだ死語にはなっていないようです。それどころかひょっとするとまたマスコミで大々的に取り上げられるようになるかもしれません。
欧米の株式市場では、一時期オイルマネーの流入が話題になりましたが、今回は逆に流出が話題になりそうです。
すなわち株や債券を売って現金化に走るのではないかという憶測が出てきているからです。
欧米の株価は、金融緩和により株価をかげてきましたが、オイルマネーがそこから逃げ出せば折角の金融緩和策もすべて台無しになってしまうからです。
額はあまり多くないかもしれませんが、欧米各国が発行している国債も多分オイルマネーで買っていると推測されるので、もしそれを現金化されると困る国が現れるかもしれません。
投資家たちは、当分の間オイルマネーの動きに注目するしかないようです。もし本格的にオイルマネーの流出が始まれば、他の投資家たちも株式などからリスク回避のために資金を引き揚げるかもしれません。そうなればニューヨークダウの1万ドル割れがまたあるかもしれません。
そうなればアメリカ政府が行ってきた金融政策は、すべて水の泡になってしまうかもしれません。
前にも書きましたが、法律で規定されているアメリカ政府が発行できる国債の残高はあまり多くは残っていません。仮に中東情勢でアメリカ経済が冷え込むことがあればアメリカ政府は打つ手なし状態になるかもしれません。
アメリア政府にとっても自国のことを考えると、中東情勢が早く正常な方向へ向かうことを願っていることでしょう。
では中東情勢は、今後日本経済にどのような影響を与えるでしょうか。
ドル高円安? 円高ドル安? 株価の下落? 長期国債の下落? 物価の急激な上昇?
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