日本の物価は下がってる?それとも上がってる? [出鱈目経済学]
GDPが550兆円の時、ドル/円相場を1ドル/120円とすると
GDP 550兆円 4.6兆ドル
年収 200万円 17千ドル
100円ショップ 105円 0.9ドル
GDPが450兆円(現在)の時、ドル/円相場を1ドル/80円とすると
GDP 450兆円 5.6兆ドル
年収 160万円 20千ドル
100円ショップ 105円 1.3ドル
比べると為替の影響がよくわかると思いますが、円で見てみると現在すべて数字が下がっているのに、ドルに換算するとすべてが上がっているように見えます。
ここでは年収を平均2割減をモデルにしていますが、現実には1割減が本当の数字です。
日本人は、円を見て話をしますが、欧米人や中国人たちはそれぞれ自国の通貨を見て話をします。
当然、外国人たちは自国の通貨を使って話をしますから、
「日本経済、昔に比べていいのでは?」
となります。
ところが物価となると、国内調査では毎年少しずつ下がっていることになっていますが、ドルで見てみると大幅に上昇しているのがわかります。
実際、輸入品は大幅に下がっているものもありますが全体として見た場合、下がり方が緩慢であることがわかります。
最大の理由が公共料金の価格がまったく下がっていないことに起因していると言っていいでしょう。
サンプルとして一時期、高速料金が千円均一になった時期がありましたが、公共交通機関全体を見た場合まったく値下がりはありません。過去を見ても値上がりのみあるだけです。
例えば、地下鉄やJR、私鉄などが20%以上値下げをしたらどうなるでしょうか。例えば企業においては通勤費の圧縮につながりますよね。旅行するにしても少しばかり遠い所に行けるようになりますよね。運送費も下がることになります。
しかしなんども言いますが公共料金のみ高止まりしています。つまりここの部分が下がらない限り本当の意味で物価が下がったとは言えないわけです。
ところが公共料金に関してみてみると、すべてが国もしくは自治体が関係しています。どうも御役人たちは値下げには興味なさそうです。少しは興味を持っていただきたいのですが。
さて、私は上記の比較でいくつか避けたものがあります。ひとつは地価、もう一つは借金、つまり負債です。実は地価は円では下がっていますが、物価と同じでドル換算では上昇しています。負債もそうです。例えば円で借金を2割減らしたとしても逆にドル換算では増えていることになります。
バブルがはじけた後、総額としての日本の借金は現在減っているかもしれませんが、現在の収入が昔に比べて減っていれば見かけ上の借金はあまり減っていないように見えます。特に公共事業のように初期投資が多額にたる分野では中々借金が減らないのは御承知の通りだと思います。
それでも日本の人口がこの先まだ増える可能性があれば借金は、減っていくかもしれませんが現状では中々それも難しそうです。
100%とはいきませんが、物価が世界水準に近くなれば、日本の経済活動が活発に動き出すかもしれません。
もっとも日本人の労働の質もドルと同じで下がっていれば意味がないかもしれませんが。
コメント 0