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ニセベートーヴェンとユウレイさん [又聞き情報]

タイトルが示す通り、例のニセベートーヴェン事件についてです。

私自身、クラシック音楽をよく聞きますが、このニセベートーヴェンなる人物を全く知りませんでした。

2月6日に、ユウレイさんの記者会見がありました。残念ながら私は用事で外出してこの記者会見をテレビで見ることはできませんでしたが、その記者会見を見た姉に言わせると、無駄な質問が多かったようです。内容的には多分1時間もかかるような記者会見ではなかったようです。

姉に、私の知りたい内容と同じような質問が出ましたかと聞くとなかったような・・。という返事が返ってきました。多分熱心には聞いていなかったようです。

私の関心事とは、ユウレイさんは作曲した曲をニセベートーヴェンに渡してお金を受け取っています。この時すべての権利をニセベートーヴェンに渡しているかどうかです。もし渡しているのならば、たとえニセベートーヴェンが作曲していなくても曲の権利はニセベートーヴェンが持っていることになります。

もともと著作権等を売買すること自体違法ではありません。仮にニセベートーヴェンが権利を持っており、ユウレイさん名前でCDを発売しても権料はニセベートーヴェンの懐に入ります。それだけのことです。ただ今回の問題点は自分で作曲したと嘘をついたことです。おまけに耳が聞こえない振りまでしていました。障害者手帳を不正に手に入れたことは間違いなく犯罪になる可能性があります。おまけで言うと絶対音感だけでは作曲できません。オーケストレーションはすべての楽器の音色等を把握している必要があります。曲の原型は確かに楽器なしで作曲できると思いますが、オーケストレーションを書くのは至難の業だと思います。よい例がショパンのピアノ協奏曲です。ショパンは残念ながらオーケストレーションを書く力がありませんでした。そのためにオーケストレーションを他の音楽家にお願いして作曲してもらいました。いわばショパンのピアノ協奏曲はある意味共作だと言えます。

仮にニセベートーヴェンが、原曲をユウレイさんに頼んでオーケストレーションしてもらったと発表していたならばもっとちがった展開になっていたかもしれません。それはそれなりにバレた時の騒動が面白いかもしれませんが(不謹慎な発言で済みません)

実はひとつだけ危惧していることがあります。

ひょっとすると騒動にに巻き込まれた曲たちが70年間お蔵入りになる可能性が出てきたことです。理由はどうであれ権利を違法なくニセベートーヴェンが習得した場合、録音するにも演奏会で取り上げるにしてもニセベートーヴェンの許可がいります。つまりニセベートーヴェンが権利を持っている以上、ニセベートーヴェンの許可がない限り録音もコンサートのプログラムに載せることもできなくなります。もし主催者側が権利を認めるのが厭ならば前述のように70年間それらの曲はお蔵入りなるということです。

ユウレイさんが、権利を買い戻せばいいのではないかという話になると思いますが、残念ながら御本人さんにはその意思はないようです。これは記者会見で御本人が言っていたようです。

指揮者の大友直人さんは、騒動は別として交響曲第1番「ヒロシマ」はいい曲だと言っていました。残念ながら私は聞いたことありませんが、でも大友直人さんほどの人物がそう発言されれいるならば間違いなくいい曲なんでしょう。

ではこれらの曲を生き返らせるためにはどうすればいいか?

答えは簡単です。本当の作曲者は権利をすべて放棄すると記者会見で言っていました。ニセベートーヴェンも同じようにすべての権利を放棄すればいいだけのことです。つまり著作権フリーにしてしまえばこれらの曲を誰が演奏しても問題がなくなります。

最後に

バッハの曲は、バッハ死後忘れられることになります。しかしバッハの曲の強力な生命力は徐々にバッハの名前を一般の人々に知らしめる働きをしました。その結果、バッハの名前を音楽史に復活させました。もしこれらの曲もバッハの曲と同じように強い生命力があるならば出生のマイナスイメージを振り払って再び人々の前に現れることでしょう。そうなることを期待したいと思います。


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