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韓国の不思議な話(内部文章流出事件) [雑感]

去年の12月頃、韓国大統領府から内部文章が流出し、それを元に新聞社が記事を書いた事件がありました。

内容は、大統領の元側近が政府人事に関与していたというものです。

これを受けて韓国の検察は、名誉棄損罪と内部文章を流出させた罪とで捜査を始めました。現時点において名誉棄損罪についてはまだ告発の準備の段階だったと思います。

さて、この事件を考える上で次のことをはっきりとさせておく必要があるいます。

それは、内部文章が、公文書かどうかということです。つまり作成された文章が韓国政府の規定に従っているかどうかです。

例えば、同じ内部文章でも個人がメモ程度(正式な公文書でない場合)に書いたものが流出して記事なった場合、はたして公文書の流出と言えるかどうかということです。当然政府機関が関与しているわけではないので公文書の流出とは言わないのが普通だと思います。当然政府の答弁も個人の見解だとして内容については否定すればいいわけでこの件で内部文章流出の罪をとう必要はないわけです。逆に記事を掲載した新聞社は正式な公文書でないと知りながら裏付け取材をしないままで記事を掲載したのならば確かに名誉棄損罪が成立する可能性があるかもしれません。

では逆に、正式な公文書だった場合は、名誉棄損罪は成立しないと考える方が普通でしょう。もしあなたが正式に作成された公文書を読んだとします。その内容にあなたは疑いを持ちますか?当然、公文書というお墨付きがついている以上その内容を信用するのは当たり前の話だと思います。内容が嘘の公文書が存在すること自体あってはならないことだからです。

以上からもわかると思いますが、政府機関の内部文章が流出した場合、内容が嘘だとしてもそれを理由に名誉棄損罪で検挙することはできないのです。逆に名誉棄損罪が成立すると内部文章流出で罪を問うことはできません。それなのに強引に相反する二つの罪で記者たちを検挙したっがているように見えるのは私だけでしょうか。

しかし韓国の検察はすごいですね。流出文章の内容を早い段階で嘘と断定したことです。もし流出公文書が正式なものであれば政府機関等に嘘の公文書が存在していたこと韓国検察は証明したことなります。ひょっとするとこの公文書以外にも嘘の内容の公文書が存在している可能性があるかもしれません。実際そう思っても間違いではないような気がします。

そう考えると去年の春に多くの高校生の犠牲者を出した貨客船沈没事故でも同じことが言えるような気がします。長い間、違法運航していたのに当局の検査では一度も摘発されていないからです。多分検査後に作成された報告書には嘘の内容が記載されていたと考えられます。知っていて書いたのか騙されて書いたかかはわかりませんが。

もし多数の嘘の内容の公文書が政府各機関に存在していて、その嘘の内容に基づいて行政が動いてるとしたら大変なことになると思うのですが・・・。

最後に、流出した内部文章は内容以上に、どのような理由からこの内部文章が作成されたかが大きな問題になるはずです。何かの意図があって作成されたことは間違いないと考えていいからです。しかしこの点が解明されることはないような気がします。

本当に色々と不思議な事件が起こるお国ですね。


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